不妊治療成績/ Data

当院2022年妊娠率

2023年1月~2023年12月

ART(体外受精・顕微授精・凍結融解胚移植)の成績

1.当クリニックのARTの治療成績

ARTを開始した2014年から2023年までの治療成績と最新の2022年1年間の治療成績を示します。
標準的には治療成績は胚移植当たりの妊娠率( /胚移植)で表されます。何周期の移植を行ってそのうちの何周期に妊娠が成立したかということを表しています。
また、移植のほとんどは、一般的に治療成績が良好とされている凍結融解胚移植を行っています。

2014年~2023年
融解胚移植の臨床成績

年齢 移植胚ステージ 平均年齢 移植周期数 妊娠周期数 臨床妊娠率
(%)
流産率
(%)
~39歳 初期胚 35.1 675 200 29.6% 19.5%
胚盤胞 34.6 1455 720 49.5% 20.7%
40歳~ 初期胚 41.9 398 56 14.1% 42.9%
胚盤胞 41.3 397 117 29.5% 29.1%

最も新しいデータを示します。

2023年
媒精方法別の採卵周期数(卵子凍結5件は除く)

治療法 採卵周期数 凍結・移植に至った周期数(%)
IVF 79 69 (87.3)
ICSI 118 84 (71.2)
Split-ICSI 43 43 (100)
卵子凍結 14 14 (100)
採卵のみ 11 -
合計 265 210 (79.2)

2023年の採卵周期における妻の年齢分布

2023年融解胚移植の臨床成績

年齢 移植胚ステージ 平均年齢 移植周期数 臨床妊娠
周期数
妊娠率
(%)
流産率*
(%)
~39歳 初期胚 36.4 11 3 27.3% 0.0%
胚盤胞 34.7 176 122 69.3% 18.9%
40歳~ 初期胚 42.3 9 2 22.2% 100.0%
胚盤胞 41.2 50 17 34.0% 23.5%

*2024年1月末の時点の数値であり、後期流産などで数値が変動する可能性あり。

これを要約しますと30歳代までの若齢の症例においては初期胚移植での妊娠率が27.3%、胚盤胞移植では69.3%でした。また流産率はそれぞれ0%および18.9%でした。
一方、40歳以上の高齢の症例では初期胚移植での妊娠率が22.2%、胚盤胞移植では34.0%とやや低下します。また高齢になると一般的に流産率が30%以上へと上昇しますが、これは主に胚の染色体異常の発生頻度の上昇によるものとされています。

2023年の楠原ウィメンズクリニックのART治療成績
(凍結融解胚移植周期)