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多嚢胞性卵巣(PCOS)とART

PCOSは日本人女性の10%位存在するといわれ、ポピュラーな卵巣の疾患です。
通常、排卵障害・月経不順・無月経・多毛・肥満傾向などの症状を伴い、また不妊の原因にもなります。

排卵をスムーズにさせるためにはletrozoleという内服薬があります。
しかし他の不妊原因として精子異常や卵管閉鎖などがあると生殖補助医療(ART)が必要になります。

ARTをするには卵巣刺激ホルモン剤を注射し、卵胞を発育させます。
これを調節卵巣刺激(COS)と呼びます。
COSが強すぎると卵巣過剰刺激症候群(OHSS)となります。
逆に弱すぎると卵が採取できません。

必要にして十分なCOSを行うのはコツがあります。
卵胞を発育させるFSHと排卵を抑えるアンタゴニストをタイミング良く使うことが大事です。

当院はPCOSでARTを行う方が少なくありませんが、幸い良好胚盤胞を多数獲得し、かつOHSSに至らない症例が続いています。

PCOSがあり、ARTが必要な方は是非ご相談ください。