ブログ / Diary

自律神経について~看護部より~

初めまして、不妊症看護認定看護師の糸川優子と申します。
楠原ウィメンズクリニックに入職し半年が過ぎました。今回よりブログ投稿もさせていただきます。どうぞ、宜しくお願いします!!

さて、緊急事態宣言が解除され4週間が経過しますね。以前とは違う新しい形で送る生活になりました。クリニックロビーから見渡す銀座も少しずつ賑わいを感じます。
早いもので夏至が過ぎ、気温差がある日が続いていますが皆様いかがお過ごしでしょうか。

真夏のように暑く冷房が必要な日もあれば、肌寒く上着や長袖が必要な日もあり「気候の変化に体がついていかない・・・」「なんとなく体調が悪い・・・」
だるさ・めまい・食欲低下・イライラ(不安感)・吐き気・冷え・頭痛、肩こり、むくみ、便秘など体調の変化や不調を感じている方、多いのではないでしょうか。

季節の変わり目に起こる不調は、寒暖差(気温)・気圧の変化から起こる自律神経の乱れが大きく影響しているといわれています。
『自律神経』よく耳にしますね。いったいどんな神経なのでしょうか?少しご説明しますね。
自律神経とは、脳の視床下部(生殖に関係するホルモンもここから分泌されます。)にあり内臓の働きや代謝、体温などをコントロールするために自分の意思とは関係なく自律的に24時間、働き続けています。
また自律神経は、昼間や活動しているときに活発になる交感神経と夜やリラックスしている時に活発になる副交感神経の2種類の神経から成り立っています。
この2つの神経がちょうど良くバランスを取りながら働き、体内環境が整えられているおかげで心身の健康が保たれているのです。
私たちにとって、とても重要な働きをしているんですね。

自立神経の乱れを解消するには!!高まり興奮状態にある交感神経を弱め、心と身体を穏やかに休ませる副交感神の作用を強めること。
心と身体のバランス=『整えること』がとでも大切です。
それでは、【今日から始めよう~自律神経を整える6つの習慣】をご紹介します。
1.食生活の見直し
(1)朝食を食べましょう
①飲み物は、朝ごはんにはなりません
②まずは食べられる物、好きな物から食べる習慣を持ちましょう
③おにぎりやパンなどの炭水化物に
④代謝をよくする肉・魚・卵をプラスして
※鮭おにぎりや卵サンドなどいいですね
⑤よく噛んで(30回が目安)朝食には15分前後かけてなるべくゆっくり
⑥コンビニやカフェを上手に利用しましょう
朝食は1日の始まりのスイッチ。脳のエネルギー源となる「ブドウ糖」、空腹で迎える朝の脳はエネルギー欠乏状態です。朝食を取ることで脳へのエネルギーが満たされ
また、噛むこと(咀嚼:そしゃく)で酸素が送られ脳が働きだします。
「よく寝ているのに、頭がボーっとして働かない、やる気が出ない。」という方、朝食を取りましょう。何より、毎日食べる習慣をまず作りましょう。

2.身体を温めること
(1)湯船につかる習慣を
①毎日でなくても、お休みの前の日やあえて疲れた日に
②40度以下の湯船に
③20分前後、肩までゆっくり浸かりましょう
④お好みの香りつきバスソルトや入浴剤、バスオイルをプラスして
⑤湯船での中で足首や手首、つま先を回したり曲げたり伸ばしたり、手を握ったり開いたりしてみましょう
忙しく疲れている時、お風呂を沸かすのが面倒だったりするとついついシャワーですませている方も少なくありません。
お布団にはいってもなかなか寝付けない人は、まだ身体が興奮状態にであるんですね。是非お風呂に浸かってみてください、身体がリラックスモードになり眠りやすくなります。
注意したいのが、お湯の温度!!熱いお湯に入り「すっきりした!!」と感じられる方も多いかと思いますが、熱いお湯は、逆に交感神経を刺激し身体は興奮、緊張してしまいますので40度以下をお勧めします。

(2)カラダを温め血流を良くする食事を心がけましょう
①夏野菜より冬野菜、葉物より根菜類をチョイス  
②サラダより温野菜、スープや蒸し野菜がおすすめです
③しょうがや唐辛子などの香辛料を適度に取り入れましょう
④漬物、納豆、みそ、キムチ等の発酵食品もプラスして
⑤飲み物は、常温や温かいものを
⑥旬の物を温かくして食べる(お財布にも良いです!)
妊娠に良いとされる食べ物も沢たくさん紹介されていますが、そればかり取ることは偏りがでて逆効果。何よりバランスが大切です。なかなか取りにくいビタミン類などサプリメントを上手に取り入れてみるのも良いですね。

★当院では、管理栄養士の榊玲里先生による
【妊娠しやすい体つくりのための食事カウンセリング】をおこなっています。
食生活を見直す良い機会に是非!ご相談ください。

3.心のリラックス~心の健康
(1)私時間を大切に
①自分が好きなこと、気になっていること
②やりたいけれど我慢していること
③自分が穏やかでいられる時間
④自分が自分らしくいられる時間
⑤気兼ねなく過ごせるように家族にも私時間の予約を入れてください
⑥意識的にリラックスや気分転換する時間を作りましょう

(2)癒しアイテムを持つ
①仕事バックやデスクの中に
②携帯の待ち受けや、保存ファイルに
③自分の部屋やお風呂、家の目に付くところに
④何時も身に着けるものでも
⑤音や香り、光や景色など五感から感じられるものを持ちましょう
時間に追われ疲労困憊だったり、自分のことは後回しになったりしていませんか?
仕事に家事に、通院にと忙しい毎日・・・疲れ過ぎてそれどころではないと思われているかもしれませんね。しかし、私時間は、自分でしか作れません、自分以外知りません。
心の疲れは積極的に癒す環境を作ってください。
自分の時間を有意義に過ごせると気持ちが前向きになり、ゆとりが生まれ生活でのメリハリがつきます。

4.質の良い睡眠を~シンデレラタイム
(1)寝る前の準備
①身体を締め付けないお気に入りのパジャマで
②ソファーではなく寝室で寝ましょう
③入浴は寝る90分前が理想的
④ブルーライトはNG!スマホ・PCは就寝1時間前までに終えましょう部屋は
⑤暗く、室温を整えて
⑥アロマオイル(精油)をテッシュに垂らし枕元におくのもお勧め
リラックス効果がある精油:スイートオレンジ・ベルガモット・ラベンダー・クラリセージなど

(2)睡眠時間
①8時間睡眠が目標
②(せめて)深夜0時を過ぎる前にはお布団に入りましょう
③睡眠起床は、平日休日問わずできるだけ同じ時間に
忙しい毎日、帰宅し一息つく頃には・・・と睡眠時間の確保が難しい方も多いはず。
だからこそ、オンとオフの切り替えが大切です。
生活習慣を正し、リズムをできるだけ保つために早く、質良く寝ることを「意識」して「心がけ」てみてください。

5.朝の日差しを浴びて始まる朝を
(1)太陽の光は、幸福ホルモン「セロトニン」の分泌とビタミンDの生成を促進
①朝目覚めたら、部屋のカーテン窓を開けましょう
②朝のお洗濯洗たく、衣類干しながら日光を浴びるのもおすすめ
③長時間でなく数分でOK
④自分のペースでゆっくり深呼吸をしましょう
⑤お休みの日の朝のウォーキング(お散歩)も良いですね。ぜひ、旦那様もご一緒に!
規則正しく健康的な生活をおくるには、適度な日光浴。太陽光を浴びると幸福ホルモン「セロトニン」が分泌されます。セロトニンは自律神経や心身を整えてくれる役割があり体内リズム(体内時計)を整えてくれます。

6.軽くても気持ちよく楽しい運動習慣を
(1)仕事の合間や寝る前のストレッチ
①「気持ちいい」と思える程度で痛くならないように
②ゆっくりと時間をかけて伸ばしましょう(一回20秒程度、3回繰り返す)
③③呼吸は止めず、ご自分のペースでゆっくり吸って長く吐きましょう

(2)週末はご主人と歩いてスーパーにお買い物へ
①いつもより少し先のお店に
②2人でリュックとスニーカーを履いて
③息が上がらない程度の早足でウォーキングして行きましょう
④行きにお勧めです(帰りは荷物が重いです・・・)
デスクワークや同じ動作を繰り返していることで身体の血流が悪くなり、肩こり・頭痛・冷え・むくみなどの症状に繋がります。
通勤での歩行もありますが、「運動」は意識しないとできません。ジムやランニングなどハードなことでなくても、ストレッチやセルフヨガなど自宅やオフィスでできることで良いです。
また、環境を変えて、ご夫婦で同じ時間を過ごすことをお勧めします!同じ景色をみて歩く時間はお2人の心と身体を和らげてくれること間違いなしです。

以上、【今日から始めよう~自律神経を整える6つの習慣】でした。いかがでしたか?
どこでも良く聞くこと、何度も聞いた事があること、当たり前のことなのですが、仕事に家事通院に忙しい毎日で殆どの方ができていません。と言うより、頭では解っていてもなかなか行動に移せないものです。
ですが、いただくご相談の中で、「治療以外に、何かできることはないですか?!」との声が多く聞かれます。そう!『妊娠を目指し、授かるために日常的に自分たちができること』を多くの方が探しているんですね。
ご紹介させていただいたように、特別なお金と時間をかけなくてもできる事が沢山あります。
自分たちの生活を見直し整えること、そして何より大切で難しいことなのですが続けること(習慣化)は健康的な生活となり妊娠しやすい体へと繋がります。
意気込み過ぎず、構え過ぎず、張り切り過ぎず!楽しみながら!まずは、これを機にご夫婦で、生活を見直し無理せず、今からできることから始めてみませんか?!!
1人よりも2人、ぜひご夫婦で取り組んでみてください。一緒に取り組める人がいること心強いですね。

次回からも、これまで患者様からいただいたご質問やご相談の中からテーマを選びお伝えする予定です。
お子様を望まれるご夫婦が、お二人らしく歩むこの時に寄り添える存在でありたいと思っております。お気軽にご相談ください。
看護部より糸川でした!!