1.子宮内膜症は不妊症の原因となる
- ①不妊症の方の約20%に子宮内膜症が合併していると言われています。
- ②子宮内膜症がある方の約50%は不妊症になると言われています。
2.子宮内膜症はなぜ不妊の原因になるか?
- ①子宮内膜症があると骨盤内の癒着が起こりやすくなります。その結果、卵管の先端にあり、卵を卵管内に吸い取る役割である卵管采の機能が低下します。
- ②卵管周囲の癒着は卵管の蠕動運動を抑制し、卵を子宮に輸送する機能を抑制します。
3.子宮内膜症が不妊の原因である場合、その治療法は?
- ①子宮内膜症の治療より不妊症の治療を優先します。
- ②子宮内膜症が軽度で、患者さんの年齢が概ね30歳前後である場合、タイミング法でもある程度の妊娠が期待できます。
- ③タイミング法で妊娠に至らなければ、排卵誘発剤で多数個排卵させる方法(過排卵刺激)や、人工授精がある程度有効です。
- ④タイミング法や人工授精で妊娠に至らなければ、体外受精がお勧めです。